国際的評価:バイオエコノミーを支える持続可能なイノベーション

July 23, 2024
スザノ社 サステナビリティディレクター

スザノにおいて、サステナビリティは単なる一部門にとどまるものではありません。事業戦略の中核を成し、私たちが日々下す意思決定のすべてに組み込まれています。社内のあらゆる部門が、イノベーションとサステナビリティを融合させた技術的かつ革新的なプロセスを通じて、持続可能な取り組みを強化し、それを製品やサービスに反映させる方法を追求しています。この統合により、私たちは多様なサステナブルな取り組みや応用に対して、数々の評価を受けることができています。

例えば最近では、サステナビリティ分野で卓越した取り組みを行う企業を表彰する「World Finance Sustainability Awards 2024」において、「The Most Sustainable Company in the Pulp and Paper Industry(パルプ・製紙業界で最も持続可能な企業)」に選出されました。当社は、炭素排出削減に向けた革新的なアプローチの採用や、サステナビリティに関する情報開示の透明性向上などが高く評価されました。

スザノの取り組みは、Sustainability Accounting Standards Board(SASB)[1]、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)[2]、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、世界経済フォーラムのステークホルダー資本主義指標、さらには国連の持続可能な開発目標(SDGs)といった、排出削減・測定・報告に関する主要な国際基準と整合しています。公正な移行に向けた行動や投資を拡大してきた結果、顧客、株主、投資家、その他のステークホルダーからの評価と信頼も高まっています。

企業全体に横断的に根付いたサステナビリティの姿勢は、製品、サービス、パートナーシップにも反映されています。私たちは常に、環境再生型ソリューションの提供拡大を目指しています。これは、単に負の影響を低減するだけでなく、自然生態系の回復、再生、改善を促進するものです。

World Finance Sustainability Awardsで言及された製品の中でも特に注目されているのが、世界初のユーカリ由来フラッフである「Suzano Eucafluff®」の開発です。これは長年にわたる研究開発の成果であり、使い捨て衛生用品業界の常識を覆す、より持続可能な代替品を提供しています。

ACV Brasilによるライフサイクルアセスメント(LCA)調査によると、米国南東部で生産されるパインフラッフ[3]と比較した場合、Eucafluff®は製造および物流プロセスにおける温室効果ガス排出量が30%低いことが示されています[4]。この成果の主な要因の一つは、再生可能エネルギーを主体としたエネルギーミックスの採用です。スザノの生産工程で使用されるエネルギーの85%以上はバイオマス由来です。

さらに、顧客製品の実証結果から、Eucafluff®を使用した吸収パネルは、パイン由来のものよりも薄くできることが示されています。ユーカリ繊維はより細く、高い圧縮性を持ちながら品質を損なわないためです。これにより、通常プラスチックで作られる包装サイズを小さくでき、1回の輸送でより多くの商品を運ぶことが可能となり、物流における環境負荷の低減につながります。

Eucafluff®は、ユーカリ利用におけるスザノの先駆的な歴史をさらに強化するものです。1960年代に当社が工業化し、世界の紙・パルプ産業を革新したユーカリパルプと同様に、ユーカリ由来フラッフには将来の吸収材産業を変革する大きな可能性があると考えています。そのため、私たちはフラッフ生産能力を2025年末までに10万トンから44万トンへ拡大する投資を進めています。

受賞や評価の一つひとつは祝福すべき出来事ですが、それ以上に、私たちが正しい道を歩んでいることの証でもあります。木から生命を再生し、バイオエコノミーを強化するという使命のもと、100年企業でありながらスタートアップのような革新的精神を持ち、サステナビリティを指針として、これからの100年も人々と地球のためにより良い未来を築いていきます。

参考文献
[1] Sustainability Accounting Standards Board — サステナビリティ会計基準の開発を目的とした組織。https://sasb.ifrs.org/
[2] Global Reporting Initiative — サステナビリティ報告に関するベストプラクティスを開発・普及する国際組織。https://www.globalreporting.org/
[3] ACV Brasil — ISO 14040およびISO 14044に基づき実施され、KPMGによる第三者検証を受けたライフサイクルアセスメント。

追加参考文献:
• Puettmann, Maureen; Oneil, Elaine; Milota, Mike; Johnson, Leonard. Cradle to Gate Life Cycle Assessment of Softwood Lumber Production from the Southeast.
https://corrim.org/wp-content/uploads/2018/06/SE-Lumber-LCA-may-2013-final.pdf

• 米国エネルギー省(2005)Energy and Environmental Profile of the U.S. Pulp and Paper Industry.
https://www.energy.gov/sites/prod/files/2013/11/f4/pulppaper_profile.pdf

[4] 結果は顧客工場までの物流距離によって変動する可能性があります。30%削減を示した調査は、トルコに所在する工場までの輸送を前提としています。